【受賞のお知らせ】弊社開発協力の「8K潜水艇撮影システム」が第52回 放送文化基金賞「放送技術部門」を受賞いたしました

2026.08.05
いつも株式会社protechをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
この度、弊社が開発・製造に深く携わった「8K潜水艇撮影システム」が、名誉ある「第52回 放送文化基金賞」(放送技術部門)を受賞いたしましたことをご報告申し上げます。
本システムは、日本放送協会(NHK)深海取材班の皆様と国内機材メーカー各社が最先端の技術を結集して共同開発したものです。深海という極限の環境下で、歴史的な映像の記録を支える重要な役割を果たしました。

 撮影の舞台と世界初の快挙
開発されたシステムは、以下の番組撮影にて導入され、学術的にも極めて貴重な世界初の瞬間を捉えることに成功しました。
  • 対象番組NHKスペシャル『ディープオーシャン 幻のシーラカンス王国』(2025年3月放送)
  • 撮影場所:インドネシア・スラウェシ島沖(水深160メートル付近)
  • 成果:複数の潜水艇を交代で潜航させる「72時間連続追跡作戦」を敢行。断崖の隙間に潜むシーラカンスの群れや、その未知なる生態の撮影に世界で初めて成功しました。

 


世界初の撮影を支えた「8K深海撮影システム」の3大技術
暗黒・高圧という過酷な深海で高精細な8K撮影を実現するため、システムには以下のような革新的な技術が組み込まれています。
  • 歪みを打ち消す「8K補正レンズ」の設計
    深海撮影では、潜水艇の「アクリル窓(ドームポート)」、外部の「海水」、カメラ内部の「空気」の3つの媒体で光の屈折率が異なるため、映像に歪みが生じます。これらを完全に相殺し、被写体距離5メートルの位置で8K本来の解像度を100%発揮できる「専用補正レンズ」が設計・開発されました。
  • 光ファイバー1本でのマルチ制御(フルリモート)
    潜水艇の外部に設置した高耐圧ハウジング内の8Kカメラと、艇内のコントロールシステムを接続。映像信号とカメラの制御信号を1本の光ファイバーに多重化して伝送する「光変換装置」を新規開発しました。これにより、狭い艇内からカメラの完全な遠隔操作(フルリモート制御)が可能になりました。
  • 高倍率ズームと優れた操作性
    光の届かない暗い深海でも、ワイドからアップまで被写体を柔軟に捉えられる「高倍率ズームレンズ」を搭載。さらに、過酷な現場でも直感的なカメラワークを可能にする、高精度なカメラリモコンが採用されました。
今回の第52回 放送文化基金賞(放送技術部門)の受賞は、未知の領域に挑み続けたNHK深海撮影チームの皆様の情熱と、長年培ってきた弊社の映像機器モノづくり技術が融合して得られた栄誉です。撮影に携わられた関係者の皆様、そして日頃より弊社を支えてくださる皆様に、心より深く感謝申し上げます。
株式会社日本ビデオシステムは、これからも津島市から世界へ、そして深海から宇宙まで、プロフェッショナルの期待に応える確かな映像機器を提供できるよう、さらなる技術革新に邁進してまいります。
今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。